2022-04-13(水)
ヘルパーベリーちゃんのお仕事☆奮闘記!vol.70 高次脳機能障害という病気のお話
あっという間に4月に入り、暖かい日が続くようになりましたね。夏が近づくにつれウキウキしてくるヘルパーベリーちゃんです笑
さて今回は、高次脳機能障害のある利用者様についてお話して行きたいと思います。
高次脳機能障害という病気をご存知ですか?
これは脳梗塞やくも膜下出血、もしくは事故で脳に損傷が起きたり、呼吸停止時間が長く続き脳に酸素が行かない状態が続いたことで脳に損傷が起きたりなど、原因は様々ですが脳の機能に障害が起きる病気です。
症状は多種多様で脳のどこの部分に障害が起きたかによっても変わってきます。主には記憶障害や言語障害、行動や感情の障害などが起きてしまいます。症状の出現やその強さは個人差があるため、同じ高次脳機能障害の方であってもそれぞれ症状は違うのでその人の症状にあった対応が求められます。
その中で、今回私が関わらせて頂いた方は病気が原因で高次脳機能障害になってしまった方で、ご自宅に帰ってくるまでにおよそ3年の長いリハビリ生活を要しました。主には記憶障害や視野の障害、手足の細かい動きが出来ない運動障害が主な症状の方です。
この利用者様の支援では、掃除や調理などを一緒に行っています。手が思うように動かなかったり、色彩感覚が私たちと違うため小さい文字や写真が見えにくいようです。
そのため、掃除用具の洗剤の位置、冷蔵庫の食材などは必ず元の位置に戻さなければなりません。ご本人が取りにくくなったり、場所がわからなくなったりしてしまうからです。
家の中にあるすべてのものが、利用者様自身が暮らしやすいように整理されていたりしまわれていたりするので、私たちも動かす前には元の位置を必ず確認するよう心がけています。
また、一緒に調理をする支援では、手が思うように動かないため、卵を割ったり食材をフライパンに入れるのも大変そうなご様子です。食材を切ったり炒めたりは危ないので私たちが行っていますが、できることをご自身でしていただくことはリハビリにもなりますよね。冷蔵庫から食材を出したりしまったり、卵を割ったりなど、私たちにしてみたらなんてことない動作でもなるべく利用者様ご自身でしていただくということが大切です。こうした日々の生活動作の中で行えるリハビリ動作の積み重ねにより当初ご自宅に戻られたころより記憶力は格段に上がり、出来ることもどんどん増えていきました。
ほかにもコープの通販で食料品などを購入しているのですが、写真や文字がはっきり見えないため、どのようなものがあるかヘルパーが見ながら説明する必要があります。すべての冊子を見て食料品などを説明する時間はありませんが、利用者様の嗜好品、食べやすいものなどを知っておくことで支援をスムーズに進めることができます。
今回の利用者様に限らず、すべての利用者様に安心、安全に暮らしていただくため、コミュニケーションをること、普段のご様子を知り変化に気づくことは大切にしていきたいと思います。
では、次回のヘルパーベリーちゃん介護奮闘記⭐︎もお楽しみに!